2011年09月04日

カミスジダカラ

kamisuji1.jpg
カミスジダカラ
Palmadusta clandestina clandestina
ケープダカラ亜科 カミスジダカラ属
一般的なサイズ:12mm〜20mm
分布:房総半島以南

レア度:三浦・房総とも★★


●表面に名前の通り毛筋ほどのジグザグのラインが入っているタカラガイ。チャイロキヌタの亜種ともいわれ、よく似ています。潮だまりできれいなのを拾うとかなりうれしい。
写真だとそれなりにカミスジがはっきり写るんですが、実際に海辺で拾ってるときにはなかなか見えにくい。僕みたいに老眼入り始めるとなおさら。
●特徴的なカミスジ模様は貝殻の表面にしかないらしく、打ち上げではすぐに消えてしまいますが、横をルーペで拡大して見るとわずかに残っていたりします。
●僕は最初の頃全然見つけられなかったのですが、大量のチャイロキヌタの中から怪しいものをルーペでチェックしてみたら、かすかにカミスジが残っているものをいくつか発見しました。慣れてくればすり減ったものでも雰囲気で見分けられるようになると思います。
はっきりしたものを拾える割合で言えばチャイロキヌタ20個に1個もないくらいですが、チャイロキヌタと紛らわしいだけで、実際の生息数ではそんなに珍しくないのかも。
kamisuji2.jpg
チャイロキヌタに比べると全体的に小さめで、形は丸っこいものが多いようです。チャイロキヌタのように濃色の横帯があって、その上にカミスジが乗ってる(「チャミスジ」なんて呼ばれます)のもありますが、全体的な傾向としてはミルク色っぽいのが普通。
kamisuji3.jpg
チャミスジっぽい幼貝。タカラガイは成長するにつれて殻が厚塗りされていくわけで、子供の頃からこんな風にカミスジがあるのなら、打ち上げでスレたのにも残っててよさそうなもんですけどね。成長とともにまた描き直すんだろうか。というかだいたいどうやってこんな模様を作るのか不思議です。
kamisuji4.jpg
大きさ比べ。左は11mm、右は21mm。丸い穴が空きかけてるのは、タマガイの仲間に襲われてなんとか逃げたんでしょう。

■似ているもの:チャイロキヌタ
手元の資料だと一応別種として学名がついてますが、カミスジダカラはチャイロキヌタの亜種とも言われ、実際中間的なものも多いです。素人としては結局カミスジの有無でしか判断できませんが、カミスジダカラしか分布していない熱帯地域でもカミスジのない個体があるそうです。分布で言えばカミスジダカラはチャイロキヌタよりもずっと広く、西太平洋からインド洋、紅海まで生息しているそうですから、結局はカミスジダカラの北方型がチャイロキヌタと考えた方が自然なのかも。
kamisuji7.jpg
左がチャイロキヌタ、真ん中が中間的な「チャミスジ」、右がカミスジダカラ。
kamisuji6.jpg
左がカミスジダカラ、右がチャイロキヌタ。カミスジダカラの打ち上げ個体は、茶色の模様がぼわんとした雲形になります。


posted by Yasuhisa Ueda at 02:44| Comment(2) | 三浦・房総の貝殻図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私も貝拾いが好きでずいぶん拾いましたが、
この類は全部1種類だと思い込んでいました。
面白いですね。
今度三浦半島などへ出掛けたら
違った目線で拾えます。
Posted by イズサン at 2011年09月04日 08:26
今ちょっと貝殻の整理してるところなので、しばらくはこのシリーズが続く予定です。
三浦で一日歩けばタカラガイだけで十数種類は拾えるから楽しいですよ。
Posted by うえだ at 2011年09月05日 08:26
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